2016年3月22日火曜日

愛の筋トレ

ハマモトの住まっているイバラキ市。
市民体育館に100円トレーニングルームがあり、そこで
週に四日は筋肉の修行僧と化している。
夜間はいきなり割高になるんだけど、二時間たっぷりできるし
お得だ。
そこにはトランポリンもあって子どももよく来ており、ガキどもが
キャッキャ遊んでる横でおっさんたちがストイックにダンベル
してたり腹筋してたり、なかなか独特な空間ではある。

でね、さらに独特というか、不思議なんだけどね、その
トレーニングルームの中で、おデートしてる高校生がよくいるのだ。
いや、ちゃんと制服男女の組み合わせなんだけども。
なぜに?と思うが、なんか愛をはぐくんでるんだよ。筋トレ室で。

「あーん♥おもーい♥わたしできへーん♥」
「えー?こんなんぜんぜん楽やん、やったるわ♥」

かしゃーん、かしゃーん(おっさんたちのバーベルの音:ハマモト含む)

「なあなあ♥これ、どーやって使うの?♥」
「これはな、ここでこうして、こうすんねん♥腸腰筋に効くねんで♥」

ぎりぎり、ぎりぎり(懸垂する人の手元の音)

なあみんな、どう思う?これ♥
この時点でおっさんたち(ハマモト含む)から若干の殺気が
漂いはじめているのがわかるのだが、彼らはどこ吹く風だ。
加えて彼氏、自慢してっけど君が彼女に見せつけるマシンの
負荷、軽いんだよ!おっちゃん筋肉痛にもならんよ!

思うに彼らにとって大事なのは「二人で一緒にいられる空間と時間」
なのであって、周囲の状況や表情などはどうでもいいのだと思う。
しかも彼氏は自分の力を誇示し、彼女は「か弱い少女」を演じる
ことができる。そら鉄アレイやバーベルはそのためにうってつけも
わからん。なんせ安上がりだしな。

でも、トレーニング場で筋トレをテーマにいちゃつくのは
どーかなぁー!

ストイックな汗を流すおっさんたちと、トランポリンでびょんびょん
はねて遊ぶガキと、それを見守るお母ちゃんたちの怪訝な視線の
中、愛を語らうのはいかんともしがたい「奇妙さ」が醸し出されて
しかたないのだ。
それともそういうプレイを楽しむ趣味人のカップルなのかしらん。

不思議だ。とても。

しかし、数少ない恋愛経験の記憶の中、初めてのおデートが
「お墓参り」という選択をしてしまった過去のあるハマモトに、
彼らのお付き合いをとやかく言う権利などない。
そう気づき、負荷の重さに顔をゆがめるふりをして苦笑いしつつ、
ベンプレをするのだった。

ちなみに、お墓参りにつれていった相手には、会って40分で
帰られた。








2016年3月5日土曜日

うれしかったこと

去年で、ラグビーを始めて丁度20年になった。
はは、なんちゅうこった。
そして、また同時にうれしいことがあった。
同じく去年の芸祭、最後の泰造杯後のパーティで、
京芸ラグビー部初代監督、故三宅先生の奥様にお会い
でき、話をさせていただけたことである。

このブログを書き始めた一番最初に、自分は下記の
ようなことをつづった。
上のOBさんに聞かされ、読ませてもらった文が重なって
いくうち、いつの間にか会ったこともない三宅先生の人と
なりが自分の中で形成され、はっきりと息づきはじめている。
と。
だとするなら、先生は今も確かに生きておられるの
ではないか。
こちらが認識するうえでの、単に存在の位相の違いである。

初心者で、はじめは半信半疑で走り出したラグビーが、
ついに自分個人にとってとてつもない意味を持ち、現在の
自分を作ってくれるに到った。断言できる。
勝つことは大事だが、そうではなく、それが最終目的ではなく、
もっと大事なことを言葉でもない実感で、我々の中に植え
つけてくれたのだと今は思います、ありがとうございました。
京芸ラグビー部に所属できてよかったです。

この言葉を、三宅先生に直接お伝えしたくてしかたなかった。

いつかいつかとここ数年思い続けていた。
それが、遅れて参加した芸祭パーティに奥様がおられた。
最後の泰造杯と知り、駆けつけてくださっていたのだ。
なおかつ、自分が京芸の卒業生会報に寄せさせてもらった、
ラグビー部に関する文に目を通してくださっていた。
それについて、自分などにお礼まで述べてくださったのだ
(文中、三宅先生に触れた箇所があった)。