2008年7月18日金曜日

OB戦と血の雨と

怪我をするときはたいてい記憶が飛ぶ。
衝撃のせいもあってか、怪我をした瞬間の記憶が判然としない。
甚だしい場合は地面に倒れている自分に初めて気付くときもある。
「あれ?何で俺は横倒しになっているんだ。」
てな具合に。

しかし今回ははっきりしていた。ショートで走ってきた現役センターのセイドウ君に高めのタックルに行ったら、頭に杭を打たれたかのような衝撃が走り、瞬間「やってもた」と思った。
痛みはなく、しかし額に暖かいものがたれてくる。血。見事に額を割っていた。セイドウ君の前歯が刺さり、そのまま折り飛ばしてしまったのだ。

後で聞けば、マウスガードをつけていなかったのだという事。
不可抗力とはいえ、後輩に怪我をさせたのは申し訳ない。しかし、マウスガードはもはやラガーマンの標準装備でなくてはならないのに・・・。
後輩、同輩、先輩を見回して、歯を折ることに伴うややこしさは身にしみて感じている。頭を何針縫おうとも、歯を折ることよりはましだと思っている。怪我の恐ろしさはOBになればなおさら無視できなくなるはずだからだ。

やはり何が起こるかはわからない。
改めてプロテクター、準備運動、基礎体力作りの重要性をここに述べておく。
OBの皆さんもぜひお気をつけいただきたいと思います。


さて、試合の報告であるが、あの暑い中40分ハーフを走り切った(!)。
これはもう殺人的であろうと思うが、OBチームはよくがんばった。最後まで中だるみもせず現役を攻めつづけた。新生チームでまだまだコンビの合わぬ現役とはいえ、それを完封できたのは誇ってよかろう。
出席率も良かったせいか、リザーブもおり、疲れつつも最後まで衰えを見せることなくOBは来れた。現役の攻め手をことごとくつぶし、ボールを奪うこと再三であった。

そして一つ気付いたのは、OBの集合時間が早くなってきているということであった。試合開始1時間前には大体のメンバーが顔をそろえていたのではなかったか。嬉しいことである。
この流れを習慣化していきたい。恐らくそういうことからチームの雰囲気も変わっていくのだと考えている。

2008年7月10日木曜日

7月13日OB戦のお知らせ

7月13日、13時キックオフ。現役新生チームとの初試合である。
去年自分は行かなかったので、これまた楽しみである。
大人気ないプレーで現役を沈黙させたろうと思っている。

まあとにかく暑いだろう。焦ることなく、前半はゆっくりポイントを作り、モールで押す。
ディフェンスの裏に上げるキックはしない方が良いだろう。かえってスタミナを削ることになるからだ。体力の余裕を残しつつ、現役が疲れるのを待てばよいと思う。そして後半で揺さぶりをかけていくのが良い戦略になるのではなかろうか。

一つ注意すべきはタックルである。恐らく現役はショートサイドを繰り返してゲインを切ってくるのであろうから、走りこんでくる一人目のボールをきっちり殺すタックルを心がけたい。スマザーにしろなんにしろ、ボールの動きを止めるか時間をかけさせるようなタックルが必要であるだろう。当たり前なのだけれども。

相手ははじめからラックのつもりで低く来るので波に乗せると少々厄介かとも思う。調子付かせる前に攻め手をつぶしていきたい。
聞くところでは現役のSOが変わり、ラインの動きも当然変わるであろうから、ここはちょっと予測がつかない。むしろ期待をしているのであるが。

夏休み前に皆でいい汗をかきたい。OBの皆さんふるってご参加ください。

2008年7月1日火曜日

遺伝子、あるいは血のシャウト

パシフィック・シックスネーションズ・カップが開催されている。
ニュージーランド・マオリ代表チームについて。

ネイティヴNZ,マオリ族の血を引くプレーヤーの中での代表ということであるが、彼らも試合前にはウォークライ、ハカを踊る。
というよりも、NZの代表チームは必ずチームのハカを持っている。アメフト、アイスホッケー、バスケット、車椅子ラグビーの代表「ホイール・ブラックス」も、パラリンピックの試合で行っていた。
果ては軍隊にさえある。ユーチューブで探すとたくさんでてくる。面白い。

ところでNZマオリのハカはというと、よく目にする「カマテ」とはちがう。それはより野性的なプリミティヴな印象で、ああ、戦いの踊りだ。と思わせてくれるものだ。
「ティマタンガ」という名のハカなのだが、その気合の入り方が尋常ではない。映像を持ってくる技術が自分にはないので、見たい方はユーチューブで「NewZealand Maori」と打ち込んで探して欲しい。

そう言ったものが好きなので試合とともに見ていたら、ハカの真似ができるようになってしまった。それもトンガ以外、サモアの「シバタウ」、フィジーの「チビ」、NZの「カマテ」「カパ・オ・パンゴ」そして「ティマタンガ」。
全部型を憶えてしまった、一体ラグビーの何を見てけつかるのか自分は。

いやしかし、へこんだときとかにこっそりやると、ちょっと元気になるのである。ハカに癒されているわけだが、いや、勘弁してほしい。

以下蛇足ながら。
本来ハカというものは、戦いの踊り=ウォークライとは呼ばれているが、そのほとんどは歓喜や歓迎を意味するものなのだそうである。威嚇をしつつもようこそといっているのだ。そしてラグビーの試合で踊られるようになった理由も、曰く。「客寄せ」のためだったのだということ。
しかしまあそれを差し引いても、ティマタンガは戦士の踊りという感じがするし、何せカッコイイ。遺伝学的にも日本人と南太平洋の人々のルーツは近いか同じだという説もあることだし、自分が時たま一人ハカに打ち興じるのも許されていいはずなのだ。


環太平洋6ヶ国対抗において、日本は負けが込んで入るのだが、しかし強くなっているのが嬉しい。以前のような笑ってしまうような大差にはもうならず、試合でも今回言ったNZマオリ代表にしっかり喰らいついていた。ミスは目立つが、確実に実力をつけている印象である。
どんな理由はあれ、トンガに勝ち、他の負けた試合でも堂々渡り合っているあたり、ジョン・カーワン監督のなせる業に舌を巻いてしまう。
次回世界杯がまた楽しみなのだ。