2010年4月22日木曜日

ゆるいおっさんたるべく

ありがたいことであるなあ、と感謝の気持ちにたえない。

先日お声掛けいただき、後輩たちの飲み会に寄せていただいた。
うれしくなってのこのこ出て行った自分である。
後輩OG、「菩薩」の異名をとるマリエ女史にお誘いいただいたわけで。

菩薩のマリエ、なんていうと仁侠映画を思い出してしまう。
サラシ一枚方肌脱ぎで、博徒の集まる賭場の中、「よござんすね?」と見栄を一閃、丁半切った
張った、サイコロふるふるやくざ渡世の女一匹、背中にゃ菩薩の刺青を、なんの因果か若気の
至り・・・なんてな劇画タッチのイメージなのだが、さにあらず、本人ひかえめな優しい方である。
 しかし、自分がマリエ女史の家にお邪魔したときにはすでに何人か集まっていたが、上がらせて
いただくとき、とりあえず心の中で「おひけえなすって!」と仁義を切っておいた。
部屋の奥には月代もぼうぼうたる博徒たちがたむろい、そのまた奥には畳のうず高く積んで
ある上にマリエの姉御がどっかりと座って・・・あまり妄想をたくましくしてはいけませんね。
ごく普通のお家でありました。

閑話休題。
前も書いたかもしれないが、ええかげん自分も年をとり、若者の中でわいわいきゃいきゃい
はしゃいでいてはいけない歳になっとるんちゃうかと反省することしきりの今日このごろ。
そういった若い集まりにいつまで出席していいものかっ!と悩む。左様さ、今回も多少悩んだ。
しかし、呼んでいただいたのを分別顔でお断りするキャラクターで自分はない。なおかつ
和気藹々の飲み会が自分は大好きなのである。どうしよう!
 んで、結局行くことにした。おれも懲りねーなーと阪急電車の中で苦笑いしつつ。

案の定、最終的に15人ほど集まったメンバーの中、自分が最年長という状態になって
しまっていた。んがっ!
新入部員のプレーヤー(1浪)も1人いて、彼と自分の年齢差が数えで15年の隔たりがあると
いうことを知り、頭がくらくらした。
自分が中三の時に、彼はこの娑婆に生れ落ちたわけだ。15年つったらあんた、結構なひらきで、
言葉や考え方、いやさ文化自体違うはず、ちょっと心配になった。だいじょぶかオレは?

されどもわざわざ飲み会の場で悩んでいてもしょうがないので、開き直って楽しく飲んだ。
ただ、自分は酔っ払うと周囲の人に説教をたれるという悪癖を持つので、それだけはすまいぞと
自分にいいきかせつつ杯を傾けた。
まあ基本的に自分はアダルトチルドレンなので(いや、精神幼児というべきか)、酔えばそういう
場所に抵抗は覚えない。一夜明け、あー楽しかった。の心境なのである。

「やじ馬」という耳の痛い言葉がある。
うるさいお邪魔虫というニュアンスもはらむ。なんでもおやじの「お(御)」という尊敬の接頭語を
取っ払ってただの「やじ」にしてしまったうえで、なおかつ馬と呼び捨てるということで成立したもの
らしいが、まことにいまいましさあふれる言葉というほかない。
そう呼ばれるようになったらいやだなあ、おしまいだなあと心配になるのだ。
だったらそういった場所に顔を出さんければよい話なのだが、なかなかそうも割り切れない
未練屋の自分である。楽しい場所には居たいではないか。
だがまた世阿弥の「風姿花伝」にも、歳をとれば出しゃばらず、一歩引くしか道はなし、みたいな
話しがある。なるほどなと思うのだ。じゃあ、もう引いていくしかないか。
しかし待て、こうもある。「歳相応のやりかたでみせるなら、それにふさわしき花もある」と。
要するに分を守っていけと言うことで、逆に言えばそれが出来ていればえんえんコンパに顔を
出していても邪魔にはならんということか。えらい都合のいい解釈かもな。

しかしそこでおのずと見えてくるものがあった。最近自分はそうやって生きて行こうかななどと
思っているかたちと一致する部分もある。
なのだが、それは
「ゆるいおっさん」になる、ということだ。なんじゃそら。

長くなるので続く。以下次号。

そして告知。
東京にてグループ展いたします。












2010年4月6日火曜日

つれづれなる日々に

ちと、この三ヶ月ほど、忙しいというか、しんんどかったので、不思議なものでキーをたたいて
記事を書く気になれなかった。追い詰められると他の道で発散したくなるものだが、はけ口に
向かう気力も失せてしまう有様だったので。

そんな中、つらつら思っていたことなど。

こないだのOB戦に行けなかった。
自分としてもやる気満々だったのだが、いかんともしがたい私事・家事都合・パーソナルだか
プライベートな理由で足を運べなかった。
しょうがないけど憤懣やるかたなし、夜に一人走りました。

ラグビー的な活動もであるからしてできておらず、観戦もままならぬ。モニターでの観戦も
よいが、やっぱりラグビー場に足を運びたい。花園なんぞで「ラガーまん」をほおばりながら、
トップリーグを観たいものだ。
そういえば、かつて花園での神戸製鋼の試合を見に行った時、現オーストラリア代表・ワラビーズ
のキャプテン、スターリング・モートロック選手にばったり会ったことがあった。
なぜかサブスタンドの方にいて、遠目に見ても不自然に巨大なシルエットが座っているので、よく
見ればモートロック。
「んがっ!モモモモートロック!!」
周囲の観客は全く気付いていない(気付けよラガーファンなら!)様子で、氏も私服でリラックスな
御按配、即話しかけた。

「卒時ながら、御貴殿は、ミスター・モートロックでは?」
「オ・オウイェ~。」
「かようなところに御出座されたる理由やホワイ?」
「イットイズ観光。」
「あ、握手してください。」

ぶしつけな自分に物腰もやわらかく笑顔で答えてくれた。
どうやらそのころ神戸製鋼への移籍の話しがあり、交渉がてらに家族旅行だったらしい。
飾らぬ性格で、テレビインタビューにバナナをほおばりながら答えるようなところのあるモ氏、
かなり嬉しかった。

しかし、190センチを超える体躯で、なおかつそれがガチガチに鍛えられているわけだが、そんな
人を目の当たりにすると。
「遠近感が変になる」。
ロード・オブ・ザ・リングの映画の中で、ホビットと人間が並んで歩くあの変なスケール感とでも
言おうか。
妙にでかいのだ。
オーラ、というのはそういうものなのか。






そういやこれも以前の話だが、フランス外人部隊に所属する韓国籍の現役兵士と同席したことが
あり、その人も妙なボリューム感を発していた。180センチほどで、優しい語り口の方だったが、
「あ、この人に逆らったら殺される。」
と背筋が寒くなったことがある。道端でばったり野生の虎に会ったとしたら。
そんなときに感じるプリミティヴな恐怖だったかと今になって思うのだ。

話が取りとめもなくなってきたからこの辺にしたいが、こうしとこう。
なにせ、ラグビーがしたい今日この頃なのである。

写真は、そのときのモーとロック氏である。
そしてちょっと気になって調べたら、自分、前にもほとんど同じ記事を書いておった。
いかん、ぼけている・・・。