2014年5月31日土曜日

やつがれの楕円を楽しく思いはべりける所以なるところのものならんと 前編

今回の四芸OB戦に向かう道中の様子、その楽しさを書きたい。

楽しい状況を「たのしかった」と説明するのは簡単だ。
しかし、その場の空気をも読み手に伝え共有するのに、文章をもって
するのは大変困難である。それができれば随筆家にでもなれる
のだろうけれど。

四芸へは、エグチさんの車に便乗させていただいた。そして
オナカさん、コダマさんもそこにおられ、おっさんらよったりが狭い空間
にあり、そのまま長時間居続けるという状況であったわけで、これがもう
面白くならないわけがない。実際のっけから、おもろの火花が散り敷いて
緊張感さえ漂うほどだった。

蛇足だが、当時この四人の中で、37歳のハマモトが最年少だったんである。
たまさか現役のコンパに参加すれば自分が最年長なのに気付き、
苦笑いするしかなかったのに。世代の谷間を上から下へのバンジー状態で、
それだけで頭がくらついた。

加えて「先輩への戯画的イメージ」というのが失礼ながら自分にはあり、
それは誰も同じようで、例えばエグチさんにすると、コダマさんは
「鉄人28号」なのだとか。同様に自分はというと。
オナカさん=「アイアンマン4.0」 エグチさん=「超人ハルク」
このマーベラスなキャラがひしめく空間、その面白さ、想像するに
あまりある。

前置きはおいて、ひとまず車中での会話、言葉をならべてみよう。
誰が発した台詞かは、たぶんいちいちいう必要もないかと思う。
<往路>
「このスマホっちゅうのん、なんやじゃまくさいわ。」

「結局、あの人も地位をえらんだちゅうことやな。」
「え、ちんちん?」
「ちい、や。地位!」
「なんや、いきなりシモですやん。」
「どうしたんや、えらい早いやないか。たまっとんのかコダマぁ!」

「ほんま、あいつは許されへんわ。」
「文句言いにいこか。」
「あの記念館のおかげで東京藝大のグランドがのうなったんや!」
「つぶし行こか。」
「あれはあかんで。うんこや!」
「イワしたろか。」

「牛乳はあかんで!体にようない!」
「なんでですのん。」
「日本人の体におうてへんねや、分解できへんねん!」
「そうかいな。」
「そんでな、白い砂糖、あれは麻薬やでえ!うんこや!」
「うんこかいな。」
「おお、白い食品は気いつけんといかん!化学物質満載や!」
「野菜もかいな。」
「ブロッコリーとかカリフラワーはええぞ!ビタミンや!」
「カリフラワー白いがな。」
「カリフラワーはええんや!」
「牛乳なんか飲んだあかんぞ、ハマーン!」

「そんなんオナカさん、食事はどないしてはりますのん?」
「朝は味噌汁一杯、昼は肉、夜にごはんちょっとや。」
「ご飯食べへんの?」
「おお、炭水化物もようない。ちょっとくらいならええんや!」
「そうかなあ、ワシごはん食べたいけどなあ。今日は?」
「朝の5時に味噌汁ちょっとや。あー腹減った、おにぎり食うねん。」
「炭水化物食べてるやん。」
「ちょっとはええねや!」
「こだわらはるなあ。」
「でもな、家族で笑顔で食べるんが一番ええんやと思うで、やっぱりな。」

ちなみに、オナカさんによれば沖縄言葉で「殺す」のことを「死なす」
と言うらしく、これはごく軽い意味で現地ではよく使われるらしい。
またオナカさん的に、英語のスラング「Shit」と同じ用法でまんま直訳
「うんこ」を使われる。ためにエグチ号の中は「死なす!うんこ!死なす!
うんこ!」とリフレインしまくりであった。

伝わるだろうか、この面白さ。
冗談でなく、片道約3時間、ずーっとこうだったのだ。
試合前、だからオナカさん以外の3人は松屋で食べ、食にこだわる
オナカさんは本当に車で待ってはった。

そして、うなぎのぼりでこのボルテージは上がっていったのである。
中、後編へつづく!