今回の五芸の少し前、、非常勤で行かせていただいている学校に、
見学の方が来られた。
美術専任教員のお知り合いで、フランスからの御旅行だとのこと。
ハマモトより、5つほど上の、石鹸職人の方だった。
(御本人から許可を得て載せさせていただいております。)
お互い日本語なまりの英語、フランスなまりの英語でアーウー言いながら、
なんとか話した。
「ワタシ見学した授業で、先生が話しているトキ、生徒が私語するの、
とても驚きました。」
「汝、なにゆえにそう感じたるや?」
「フランスでハ、ありえない。教室から追い出されます。」
「そは、仏国にての通常なる行為ならんや?」
「ふつうよ。」
ああ、そうなんだよ、ちゃんと怒るんだよ。
「これ、ワタシフランスからスミレの紅茶持ってきた。飲んでみて。」
「承知。我持って帰りてのち、味わわんとす。」
「いいえ、感想を聞きたいから、今飲んでミテ。」
ああ、忘れていた。このここちよいストレートさだ。
海外の人と話すと、単純な英単語の応酬になるので話が大変率直になり、
向こうも元々直球なのでむしろ気分がよい。
最近、自分はしかるべきときしかっていたか。また率直であったかどうか。
何か反省してしまった。
ちなみにお茶は、よい香りでうまかった。
「美味なり。」というと、「そう!」と笑っておられた。
自分はむかーし南仏を訪れたことがあり、彼女も南仏の生まれとのことで
聞いてみると、やはり共通で知っている場所があり、盛り上がった。
やはりこういった状況でのご当地トークは鉄板であろう。
で、問うてみた。
「さても南仏なれば、ラグビーもなお盛んならん。いかに?」
「ウォーララ~、ゥォ゛グビー!」
一気にボルテージが上られた。
フランス語発音だと、自分の耳にはラグビーが「ゥォ゛グビー」と聞こえる。
「アナタラグビーするの?ポジションはどこ?フランカー?セ、ボーン!」
いきなり大喜び、どうされたのか。
「ワタシも若い頃ラグビーやってた。アナタと同じFWよ!プロップだけどね!
あ、そーなんだ。やってはったのね。そう、プロップ・・・プロップ!?
写真の通り、すらっとむしろ細い方(バレエもしていたとのこと)だが、
あなた最前列だったの?
「ワタシの腕と背中、さわってよ!キンニクしっかりあります。」
(ポンポン)「確かに。」
「オトコの子に混ざってやっていた。ラグビーとっても面白い。今でも好き!」
「されど汝の体はスマートなる。それをプロップとはいかに?」
「ワタシの両親、バスク人。バスク人は力が強い。だからワタシも力ある。
だからプロップしてた。」
自分はこの言葉の持つ意味に、すこしふるえた。