2010年9月10日金曜日

おウイスキー・苦悩のセンテンス

精神的にひじょーにつらくてしんどいとき、こんな早口言葉を思いつき。
「はは」と自分を慰めていた。
言葉によるマスターベーションなんつったら、さらにむなしいぞ。
「この釘は引き抜きにくい釘。」より

このくにはいきぬきにくいくに。
このくにはいきぬきにくいくに。

和歌の如くに掛詞なんか使ってみたりして。
この国は生き抜きにくい国。
この国は息抜きにくい国。
二重の意味である。

そう、真面目にしんどいときでさえ、こんな下らないことを考えてしまう
性分なのであることよなあ、自分は。



閑話休題。
去年か一昨年辺りから、ウィスキーが好きになってしまった。
それまでは自分の中でウィスキーっつったら「悪酔いのスイッチ」
でしかなかったのに、180度嗜好が変わってしまったのである、なぜに?

そら、やはりおいしいヤツを飲んだからだろう。
逆に言えば、30過ぎるまで飲んだことのあるものなど、コンビニで
販売している安ウィスキーばっかりで、かつビールをあおるピッチで
杯を重ねてしまう自分の悪癖もあり、良いイメージを持てなかったのだ。

不思議なもので一度美味いと思うと、飲み方にも気をつけるようになり、
シフトダウンしてちびちび飲めるようにもなってきた。時々失敗をしちまうが。
今のところ、シングルモルトが好きだが、おいしければ何でもいい。
自分の場合、すっと飲めるやつがよろしい。
確かにおいしいものは一口目が甘い。これは驚きであった。
ただ同時に、しかしながら、おいしさと熟成年数と値段は三つ巴で比例して
いるのである。
自分の財布では手が出ないので、大阪梅田の阪急で「量り売り」してくれる
店を見つけ、ちびっとづつ買っているのである。
せこい話だが、それでもちゃんとしたお酒が味わえる幸福は、なかなか
甘美なものなのだ。

自分も三十路の半ばにさしかかり、そういったものに嗜好を求めることで
いっぱしの「通」たらんとしているのかというと、さにあらず。
おいしいお酒をあおって、楽しく酔いどれおやじと化したいのである。
できれば酔った勢いでクダなんか巻いてみたりしたい。
そこはほら、ぼく、小心もんですから。
クダを巻くだけ巻いて、翌日うっすらとした二日酔いの中、
「たはは、やっちまった。」
なんつって自己嫌悪に陥るのも悪くない人生だと思うのである。