2013年5月5日日曜日

なんでOBチームがおもろいのか

ラグビーは、頭を使うスポーツである。
しかし、バカでもできるスポーツである。

自分は、試合中、脊髄反射でプレーしている。何も考えてない。
でも、走っていられる。
どんな試合でも「勝とうが負けようが必ず一回はビッグプレーをする。」
が最低限の自分のラグビー原理である。
自分はバカであると定義してよい。

ラグビーは、スマートな選手が必要だ。
しかし、バカでも役に立つ。

言葉ではなく、いいプレーを見せてもらったり、したりすることで、
理論を超えた試合の流れっつーものが一変するときがある。
「バカの壁」を超える瞬間が、ラグビーにはある。
だから、自分でも役に立ってるよな、と思えるときがある。

先日、つっても春合宿OB戦の時だが、試合終了間際、自分は
久しぶりに、上記の事でテンションがきゅーっと高まるのを実感した。

ゴール前8メートルでの現役側ペナルティ。
突っ込んでこようとする現役たちに、ゴールラインに居並ぶOBたちは
なんとしたか。
クラウチングスタートで、足首に突き刺さるタックルをかましていた。
そして現役の攻撃を防ぎ切った。
それを見て、「ふ、ふおーっ!!」となった。脳内麻薬が出たねありゃ。
ホンマにOBのプレーかいな、とわっくわくしたのである。

どう防ぐか、どういう選択をするか、でなく。
止めたんねん!というハートの部分をまざまざと見た。
成功失敗に関係なく、こういった心意気をみせられると、どうなるか。
「このチームのために骨でも削っとこか」という気分が自然に生まれるのだ。
これ、自分だけ?

こういう、理論を介さず、直接中枢神経に注入されるような「実感」は、
今の社会ではなかなか得られないように思う。
だからラグビーが好きだし、その感覚を与えてくれるOBチームが面白い。
ぜひ現役のプレーヤーたちにも味わってほしい感覚ではあるのだが、
それが「自分たち次第」にまかされる部分、教えられるものでなし、
歯がゆいところだ。

水木しげるのたまうところの「バカになりなさい」と表現するしかないか。