2014年1月5日日曜日

わざとじゃないんだ

この話、去年から書き出してそのまま年をまたいでしまった。
またがんばって書いていきます。

2013年の泰造杯は、若手の参加が多く、ピリッとした試合内容であって
よかったように思う。
そして、若手のみながまた上手になっていて、自分もプレーしながら
楽しかった。若手にどんどんがんばってほしい。
特に自分のポジション(№8、FL)的に、SHのイリサワ君の動きが良く
感じられ、こちらとしてはかなりやりやすいものになっており、何か
「かゆいところに手が届く」プレーをしてくれていた。

ところで自分はこの試合、力学的なミスを2つした。
一つ、相手CTBミキ君をかち上げてしまい、ペナルティを取られた。
一つ、オナカさんに思いっきりタックルにいったら、ぐしゃっとつぶされて
ボールを動かされ、トライをとられた。

ミキ君には、「ハマーン、上げすぎ!」と怒られた。す、すまん。
しかしこれ、しょうがいないんだって。わざとじゃないんだよミキくん!
かち上げたんではなく、かち上がっちゃったんだよミキくん!

というわけで、この二件のハマモトのミスに関して、大変科学的に
言い訳をこいてみようと思う。そして最終的に「ぼくは悪くない」
という結論を証明してみようと思っている。

2011年世界杯、準決勝にてウェールズキャプテン、サム・ウォーバートン
(7番FL)が、フランス選手に対する危険なタックルで一発退場になった。
しかし、このタックルが決まった瞬間(思いっきりカメラが捉えていた)、
世界中のラガー達はこう叫んだと思う。
「ナイスタックル!」
と。
しかしこれが目の覚めるようなかち上がり方をしてしまい、前述のように
なったのである。ピッチを出て行くときのウォーバートン選手の顔は
釈然としないものだったが、バックロー、センター経験者はその気持ちが
よくわかったはずだ。
「いや、ちがうねんて!」
と。
なぜか。

動く物体の運動エネルギーは、その質量の大きさに比例し、速度の
二乗に比例する。二乗である。
つまり、体重に大きな差がなければ、足の速さで力が左右される。
その速さ強さを我々は「インパクト」と呼ぶ。
体重70㎏と75㎏の運動エネルギー差は、定数をaとした場合
75a-70a=5a
となる。
しかし時速20kmと25kmの違いは、
(25×25)a-(20×20)a=625a-400a=225a

体重とスピードを同列にしてしまうのは乱暴かもしれない。しかし、
どちらで勝負したほうが手っ取り早いかは一目瞭然かと思う。
いくらラグビーが選手それぞれの体格に幅のあるスポーツは言え、
体重差は大きくても40㎏を出ない。しかし速さで見れば少しの差が
大きな格差になりうる以上、やはりスピードは重要なファクターとなる。
で、ゲーム中の攻防で、ほとんどの場合スピードに乗って走るのは
オフェンス側だ。つまりディフェンス側は多少なりとも「待って」しまう。
要するに運動エネルギーで言えば、ボールキャリアの方がどうしても
高くなるはず。

結論を急ぐと、かち上げの原因はタックラーでなく、ボールキャリア
にある、のだこれが。

その仕組みは、次で。
つづくっ!