2007年10月17日水曜日

Los PUMAS returns

かつて試合前にこれほど泣く国を自分は知らない。
わなわなと唇を震わせ、
怒られた子どものようにしゃくり上げている。

気持ちの昂ぶりとはこれほどに人をして泣かしめるものなのかと驚いてしまった。同時に、試合前からこんなんで大丈夫か?と心配になるほどであった。

世界杯準決勝、南ア対アルゼンチンにて、アルゼンチン代表選手たちの印象である。

英語ではアルジェンティ−ナ、母国語ではアルヘンティ−ナ、結果は負けたのであるが、その戦い振りというか生き様は、こちらの心を打つものがあった。






国歌斉唱のときから彼らはキていた。
目は充血し、首筋、青筋立てまくり、
いつでもトップスピードでタックルいけますというような気合を見せていた。

国歌の前奏(アルゼンチン国歌はこれが長い)が流れ出した瞬間から、もうだめである。
ロックの選手かと思うが、ヘッドキャップをがっちり締め、マウスピースもつけたまま歌っていた。ゆえに歌詞が言葉になっておらず、もちろん眼からは滂沱の涙である。

それ歌いにくいだろ!と突っ込んでしまったのだが、そんなことはどうでも良かったのだろう、あるいは外すことさえ忘れていたのか。そのさまはこちらが気恥ずかしくて笑ってしまうほどであった。


液漏れ、という言葉が頭をよぎる。


弱い国では無かったが、決め手の強さが無かったために強豪のかませ犬的な立場だったのが、世界の四強に食い込んだのだ、そらうれしかろう。今大会最強とも言われたFW、魔術師的なステップとキックを操るSO・ファン=マルティン・エルナンデス、小さな闘将アグスチン・ピチョット、駒は充実し世界一が見えてきたところだったのだ。

試合の内容はというと、さて、期待したものとは少し違った。
気持ちが前に出すぎてうまく機能しないチームの隙を、南アに突かれた形となった。
後半には、うまく行かぬ苛立ちからかアルゼンチンのセンターが南ア選手にパンチをかまし、シンビンをくらうという事態まで起こったのだ。残念ながら、アルゼンチンは自滅した形となった。

しかしこのチームは、強さにおいて今大会の期間中、世界一に達していた瞬間はあったと思う。
神がかり的な部分もあったとはいえ。
なだけに、あらぶるアルゼンチンを押さえ込んだ南アの強さは際立っていた。
あしらう、に近い試合運びではなかったか。さすがと言うほか無い。


なんにせよ、ついに決勝を残すのみである。
イングランドか南アフリカか、激闘は必至、心して観たいものだ。

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