おおむね、とくに自慢のできない人生を送ってきていると思う。
自分自身の人間的な器、というものも、ちゃんちゃら小っさい
ということも分かった。しかし、数少なく胸をはれることの一つで、
「よい隣人に恵まれている。」
ということがあり、これはかなり自慢ができると思う。
とりわけそれら隣人の中には、「先輩」の比率が高い。
ラグビーに限らず、いろんな先輩によー世話していただいた。
ほらもう恐縮なほどに。
今まで冗談ではなく、ほとんど先輩のつてそれのみでメシを
食ってくることができた。思えば、お金ないなあ、どうしよう
かなあと思っているまさにその時に、ナイスなタイミングで
働き口を紹介してもらってきたのだ。
だから働いた職種の割りに、書いた履歴書の枚数はさほどでもない。
前回からの続きだが、東京で一緒に飲んだドマさんにも、一度
バイトをいただいた。そのおかげで何日か生活を潤すことができた。
そういった生活の積み重ねがあり、今の自分がある。
ドマさんを含め、今まで稼ぎ口をもたらしてくだすった先輩方全てが
自分にとっては恩人なんである。
ある方はこういう意味のことを言われた。
「京芸つながりの後輩に仕事を回していくことで、それが彼らを
助けることになるし、そのつながりが続くことで近い所に仕事が
転がっているようになる。」
こんな有難いことはなく、実際自分はその「つながり」によって助けられた。
また前置きが長くなってしまった。
ビールをあおりつつ、ドマさんと色々話した。
造形屋という仕事の面白さ、それにまつわる興味深い人たちのこと。
学生時代のこと。また、今現在の京芸のこと。
ひとつ気にしておられた。
上のOBたちのことは、もう若い学生達には記憶されていないのではないかと。
確かにそういう面はあるかもしれないが、自分はこれを否定した。
「お尻芸」をはじめとして、数々あるエピソードを、自分は下の回生に
ことあるごとに話す機会があった。
「こんな先輩がいはってね。」てな具合に。
だから何となくでもこんな人がいた、というイメージは伝わっている
ように感じるがしかし、あくまでそれは情報のみであって。
鯨の大きさをいくら言葉で表しても実体のそれを見るにしからざるように、
実感が伴わない。
そしてそれはある種の不幸といっていいのだと思う。
OBの昔話というのは、現役にとっては古臭く、時として苦痛である。
ただ、あえて自分は言いたいのだが、
「昔はよかった。」
なぜなら、面白い記憶満載だからである。
個人的なものでなく、学生多数、ほとんど過半数の生徒を爆笑せしめる。
そんな生々しいほどに面白い人がごろごろいた。言い過ぎか?
ただ、かつてそういった状況を楽しめたからこそそう話すのだし、
楽しめたからこそ今でも京芸に顔を出すOBがいるのではなかろうか。
あるいは、行きたいなあ、と思われるのでは。
実際にそういったOBがいるということが、「昔はよかった」の裏づけに
なっている。
分かりやすい例で芸祭。
以前は「美女コン」というイベントがあった。
練りに練り、仕込みに仕込んだ女装集団が舞台で乱舞しとった。
自分も出たが、思い出したくない。
それ以外の人たちのありようというのが、プロ意識を感じさせるほどに
みなを笑わしたる!という気概に満ちていて、イナカモンの自分は目から
うろこが落ちるほど感動した。
なおかつ、四年に一度、「グランドチャンピオン」があった。
卒業したOBが再びつどい、芸を披露するのである。そう、さっき「不幸」
と書いたが、それを見ることができていない後輩達が不幸なのである。
その盛り上がりはちょっとすごかったぞ。
自分が目の当たりにした「グラチャン」は二度。記憶している限りで言うと
○ヤスイさんがFRPの岩をかつで登場、スパンコールのワンピースで「マカレナ」
を踊っておられた。
○エグチさんが同じくスパンコールのワンピースで「京橋グランシャトー」の
歌を熱唱、その後泥酔。
○「OH!マイキー」「狂わせたいの」などの映像作品を制作のイシバシさんが
前代未聞の「映像芸」で参加。
○同級生シミズ君がジグソーで舞台にビュイーンと大穴をうがち登場、びびる。
○ナカノ君とドマさんのお尻で箸割り対決、ボールペンまで割り、ドマさん出血。
○ナカノ君、フジイ君、ヨコタ君による「日本のお箸は二本でお箸」アジテーション。
○ノハラ君、留学生デイヴィッド君を巻き込んでの恋愛寸劇。
だから、これらを見ることのできた自分はハッピーやと思うし、面白かったのだ。
どないや、見たこと無い後輩達、見たいとは思わないかい?
自分はもう一度見たい。
いや、見るべきなのである。
だから自分は、ドマさんOB戦、およびコンパへの復活をお願いした。
そして後輩達には、上に書いたイベントの復活をお願いしたい。
もちっとオープンな芸祭を標ぼうしてほしいのだ。
絶対に楽しくなる。重ねて言う。
「昔はよかった」
今は昔、と忘れるにはあまりに忍びない。古きをたずね、と言う言葉もある。
よかった昔をもう一度。
とりあえず、松崎しげるのあの歌に乗って、ドマさんのお尻芸から。
恐らく自分は泣くと思う。
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