2010年6月19日土曜日

記憶と告知

先日大分時間が経ってしまったが、新入生歓迎OB戦に行き、新入生の顔をおがんで来た。
ま、当たりマエダのクロケット、ほんとにわっかい若い。「ぴちぴち」いう表現は
こういうこっちゃワレ!とまざまざ見せ付けられたような気がした。

一体自分にもこんな時があったのか?という思いに改めてかられたが、思い出せん。
しかし、まあ彼らもこれから甘かったり酸っぱかったり、ときに苦かったりという大学生活
を送るのである、ぼちぼちやったってくれ。
そしてそれがスイッチでかろうじて覚えている一回生の頃の記憶がフラッシュバックしてきた。
以下、恥をしのんで書く。

「人間失格」の冒頭そのままに、「恥の多い人生を送ってまいりました・・・。」といわんならん。
実家から京都の端っこ、大枝中山のホクセイ寮に引っ越して、人生初一人暮らしをはじめた。
家賃1万7千円、二回生の頭までテレビと電話も無く、廊下にある10円ピンク電話で用を足していた。
各部屋に冷暖房を大家さんがつけてくださったのは三回生になってからだった。基本的にその頃の
ホクセイ寮は違法建築だったこともあり(今はどうなんだろうか)、夏はうだるほどに暑く、日に
何回か行水した。
冬は冬でほんまに凍えた。部屋の中で白い息を吐き、コップの水が朝凍りつくのである。
毎冬に水道管が凍りついて水が止まり、風呂にも入れなくなるので往生した。寝るときはジーンズに
ジャンパーを着て布団に入っていた。
何せ上下お隣の部屋の明かりが壁や天井、畳の隙間から差し込んでくるのある。一見間接照明
っぽくもあったがびびった。一階部分は物置になっていたのだが、ある日そこから見上げると、
浴室の風呂桶がむき出しになっているのを発見し笑った。そら水道管も凍るわ。

ところで初めて一人暮らしをはじめた男が何をするかなんてタカが知れている。家族の目を
はばかることも無い。抑圧されていた部分が解放されるだけだ。
言わずもがなのリビドーである、わっかりやすいもんですよ。
一人暮らしはじめての買い物は、サークルKで買った牛乳と卵とエロ本だった。
そしてその帰り、自転車でこけた。その拍子にビニール袋の中の卵が割れ、エロ本が卵白と
卵黄でべちょべちょになり、泣きそうになった。
それでも持って帰って半ベソながら意地で読んだ。ページ同士がくっついてめくるたびに破れたが、
しけってへろへろのモデルさんたちのおっぱいが目に焼きつき、ああ、おれは大学生になったのだ
なあと実感できたものだ。
バカの二文字にしかならない生活だったが、楽しかったように記憶している。エロ本が?それも
そうだが大学一回生が。

その後は、初めての四芸前後からほとんど毎日先輩ヒッチさんにお酒を頂く日々であり、二日酔い
で学校に行き、練習で汗をかいて酔いを醒ますという繰りかえしで終始し、印象としてはあっという
間に二回生になってしまった。そして気がついたら卒業していた。
何を言いたかったのかといえば、うかうかしてるとモラトリアムとしての四年間なんて釈迦の手の上
で暴れていた孫悟空のごとく、おたおたと過ぎてしまうのだよと言いたかった。
しかしモラトリアムとしてでなく自分にとっての人間形成として、だったら最高の四年間だったことよと
今は思える。
後悔することもあるが概ね良しといえるのだ(身勝手甚だしくも)。

ではもう一度戻りたいかと問われるならどうか。答えは否、である。
なぜならあの時はそれなりにしんどかったし、楽しかったがもう二度とは繰り返したくないという
実感もあるので。
まあ若かったのだといえばそうなのか。しかし大人になったかというと全然そうでもないのだが。




あ、ところで東京でグループ展をします。






東京都中央区銀座3-3-12銀座ビルディング8F
ギャラリー枝香庵
6月22日(火)~29日(火)
11:00~19:00(日曜日・最終日は17:00まで)
http://echo-ann.jp

お近くの方はぜひどうぞ。

0 件のコメント:

コメントを投稿