ロス・プーマス、南米アルゼンチン代表の別名である
(代表ジャージ左胸のエンブレムにピュ−マの意匠がある)。
このチーム、数年前までは完全なるラグビー後進国の代表であったはずだった。
IRB(国際ラグビーボード)のランキングでも、そう高い位置にあったわけではない。
過去三回の世界杯でも、オープニングゲームで必ず負けていた。
しかし今回。
いきなり金星を揚げた。
ご存知の方も多かろうが、開催国のまさにフランス代表からである。
フランスにとっては、あってはならぬことであった。
試合開始前から、両国の雰囲気は対照的であった。
格上らしく、あくまで静かに淡々とある仏に対し、アルゼンチンはというと、高ぶりきって多くの選手が瞳孔の開いた目に涙をためていた。主将ののピチョットなど、あんたキャプテンなんだからと、コーヒーを勧め落ち着かせてあげたくなるほど吼えまくっていた。
まだ国歌も歌っていない段階からである。
先にア国の国歌が流れたが、選手たち、絶叫(と言うよりも咆哮)していた。
やはり泣いている奴もいる。
観客席にいたア国ファンのおっちゃんなんぞは、感極まって嗚咽、涙にむせびながら歌っていた。さすが南米ラテンの国、選手もファンもアツいのである。
それに引き換え、同じラテン系ながらフランス、クールである。
見た目には冷静なフランス有利、の空気であった。
シャバル(仏)と言う絶対に人を二、三人は殺している顔の選手がいるが、
フランス国歌ラ・マルセイエーズを聞きつつ、表情一つ変えていなかった。
しかし、ふたを開けるとアルゼンチンが勝ってしまったのである。
一言で言うなら、気合と根性の度合いがまったく違った。
当たり前のように勝とうとしたフランスと、落ちる底のないアルゼンチンの、なんと言おうか、あがき具合の差であったように見える。
点差自体はつかなかったが、その試合は、アルゼンチン選手たちの鬼気迫るタックル、指一本のタッチでフランス選手を転ばせた気合、いわゆる「ゾーン」に入っていたのであろう。そのくせラフなプレーはまったく見られず、それはまさにプーマスの名前に恥じぬ戦い振りを見せ付けた試合だった。フランスもよく頑張っていた。
自分はこういった、技術や計算を飛び越えたぎりぎりの攻防が大好きである。
面白い試合であった。
そしてやはりアルゼンチンピチョット主将、泡を吹きつつ叫んでいた。
ふと思ったことには、同じラグビー後進国であったはずの日本とアルゼンチン、かたやフランスを倒し、かたやオーストラリアに92点と言う失点を許し負けた。
もちろん日本の戦いぶりも悪くなかったが、この差は何なのだろう。ちと遣る瀬無い思いに駆られる。サイズやパワーの差ではないような気がだんだんしてきたのであるが・・・。
ともあれ世界杯、見るべし。
できるだけ録画しようとは思うので見たい人はハマモトまで。
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