「世界中の人間がラグビーやったらええねん!無くなんでォィ、戦争!!
ガハハハハハハハハハハ!!」
「だからあたしゃずっと男に生まれたかったョ!ラグビーできたもんね!」
この二つのセリフ、妙に頭に響き続けている。
両方、理論ぶっとび、飛躍アルプス一万尺、不条理といってもいい言葉
かもしれない。
しかし「確かにそのとおり」と納得できるのはなぜだろう。
んであれだ。懐かしいのだ。
自分がラグビーを好きな理由の一つに思い当たった。そうだ、こうした
人たちと、現役時代から出会えてきたからなのだ。
何杯目か忘れてしまった生ビールをあおりながらほろろんと思った。
銀座1丁目で飲んだと言うと、ちょっとお大尽な感じもするが、さにあらず。
ええ感じの立ち飲みがある。そのまま新宿3丁目に~。またうまい大衆
飲み屋がごちゃっとある。
そんな夜。
ガハハのドマさん。ハマモトの現役時、下宿「北星寮」の住人同士だった。
今でも強烈に憶えているのは、ドマさんの部屋の真ん中には、いつも
赤いバイクが一台とまっていた。
五畳半をひっぺがし、その部屋のど真ん中にバイク。あれはシュール
だった。だってそこは二階で、上がるにも粗末な鉄階段だけである。
お部屋におじゃましますと入れば、すぐ目の前がヘッドライトだった。
どないやって生活してはったのだろう。
柔道仕込みのスマザータックルで、四芸にはモヒカンヘッドで臨んだ
フランカー及びキャプテン。
この人に関するエピソード、伝説は枚挙にいとまがないので省く。
OBでご存知の方も多かろう。
あたしゃのヒラノ女史。ひょんなことから出会った、渾身これラグビー者、
と呼ぶにふさわしい才媛である。
この人は、ほんっっっとにラグビーが好きだ。こんなに楕円への愛に
溢れた人を自分は見たことがないのだが、面白いのは女性でありながら、
男のそれもプレーヤーを軽く凌駕する男気を持って生きておられると
いうことである。
理論より行動を、スマートさより土臭さを、賢さよりも根性を。
密かに舌を巻いている。
このおふた方に共通するのはそのポジティブさだ。別にラグビーに
限ったことでなく、話の全てがそう、書きながら気がついた、前を向いて
いるのだ。
話の内容は深いわけではない。自分も酔っていたので細部は記憶しない
のだが、ずっと皆ニコニコ笑っていた。あえて選んで明るい話をしていた
わけでもないが、おそらくこれは、このお二人の「徳」と言っていいだろう。
わかりやすくは「ハレのカミ」なのである。
自分は、ハレのカミガミと酒を飲んでいたのだ。
だから懐かしい。
そういやあ、自分は大学四年間を通して、主にラグビー部関係で、
なんと多くのハレのカミたる人々とあって話をさせていただいたことか。
この懐かしさは、そういった人々と再び会う嬉しさなのだ。
結局、OBになってまでひいこらラグビーをやっている理由のひとつは、
つまりこういうことだったのだ。となぜか納得できた。
ので、一番最初の二つのセリフ、なんと前向いた言葉だろう。現実的か
どうかを問うのは愚の骨頂、ハレの人々から流れ出る言葉はいつも明るく
楽しいのである。
で、続く。

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